大天使ミカエルについてキリスト教の方はもちろん、キリスト教でない方も一度は聞いたことがあると思います。
大天使ミカエルはたくさんの学者たちが天使全ての中でトップとして神々の領域を飛び越えて悪魔、サタンと争ったと言い伝えられています。
ですが、天使の世界の中で大天使ミカエルは天使の階級は全部で9個あるうちの8位の「Archangels」=「大天使」に位置しているのです。
こうして見ると大天使という位は立場的には低いと見られるかもしれませんが、天使の世界では一番能力があると崇められているのです。
大天使ミカエルは本当は一番神々に近いところにいるのです。
なぜなら、大天使ミカエルの名前の意味するところは「神々に似ている天使」というメッセージが込められているからです。
歴史上の様々な絵画の中で大天使ミカエルは非常に綺麗な描写をされていることが多いのですが、本当は人の理解の範疇を超越した宇宙の力を秘めている力強い大天使なのです。
ですから、大天使ミカエルはそのほとんどが戦闘状態の在り方で描かれているのです。
サタンと大天使ミカエルの争い
大天使ミカエルのことを語るなら絶対忘れてはいけないのが「サタン=悪魔」との争いについてです。
大天使ミカエルとサタンは争い、争い抜いた果てにミカエルはサタンを地獄の底に落とし込めたことは現代でも語り継がれています。
争いが勃発するまで、遠い過去にさかのぼるとミカエルとサタンはともに天使で仲の良い兄弟のように神々から本当に愛されていた天使だったのです。
サタンは天使であったかつての名前は「ルシファー」と呼ばれていたのです。
本当のところは兄弟ではないのですが、神様が一番能力がある天使として命を与えた2人でした。
天使の世界の中では神様の右の席にミカエルが鎮座されていて、左の席にルシファーが鎮座していたのです。
だから、ルシファーはミカエルよりも神から認められていた天使だったということがお分かり頂けると思います。
ではなぜそんな能力がある天使ルシファーがサタンなどに成り下がってしまったのか。
その真相は、ルシファーは自分が神になりたいと企み、神様を裏切り騙して争いを起こしてしまったからなのです。
だから、大天使ミカエルは神様から神様の宝である神の剣を与えられ、神の剣をもってしてルシファーを下したのです。
当然のことながら、ルシファーは天使の座を降ろされて「悪魔サタン」になり地獄の底に落とされたのです。
大天使ミカエルの天秤「最期の審判」
大天使ミカエルの仕事はルシファーを倒すことで果たされたわけではないのです。
聖書の中で語り継がれている「最後の審判」で大天使ミカエルは神々と一緒にこの世界に降りてこられると語られています。
最後の審判の中ではお亡くなりなった人々が息を吹き返し、全ての人を神が「悪しき人間」と「良き人間」に切り分けると言われています。
悪しき人間は地獄に葬り去られて苦しむことになるのですが、一方、良き人間については永久永続の幸せが与えられる天国へと誘われるのです。
神が悪しき人間と良き人間に切り分ける審判を下す際に使用されるのが大天使ミカエルが手にしている天秤なのです。
天使は神の意志に基づき天秤を使用するだけです。
もちろん大天使は人間を守ってくれる優しい側面もありますが、かつて本当の兄弟のように仲が良かったルシファーと争ったミカエルは、その後、人の運命の采配を動かす天秤を使うという冷たい仕事もするのです。
大天使ミカエルと世界最終戦争「ハルマゲドン」
ハルマゲドンという地名をご存知でしょうか。
聖書「ヨハネの黙示録」の中でハルマゲドンで「世界の最後の戦争」が起こると語られています。
大天使ミカエルはハルマゲドンにおいても大きな働きをしたと聖書の中で記されています。
ハルマゲドンの中で、神に抗う悪魔と神々との争いが勃発されます。
天使の一般的なイメージは「とてもほがらかでかわいらしくて優しい」という印象があると思いますが、大天使ミカエルについては実に多くの戦争の中で人間を救ってくれています。
ある年、疫病が大流行した村で、大天使ミカエルが城の上に出現し血のりの塗られた天の剣を振りかざした途端に人々の疫病がたちどころに収まったという伝説も語り継がれています。
大天使ミカエルの心はとても広く神と同じように優しいのです。
だから、神から天の剣を与えられ悪魔と争いいつだって私たち人間を守護してくれているのです。