「タイタニック」のローズって他のお嬢様とずいぶん違う
映画を見てそう思ったことありませんか。
ローズのお転婆と意志の強さ、行動力には驚きました。
今回の記事は
碧洋のハートについて
ローズの他のヒロインと違い
について詳しくお話しています。
1 ストーリーの鍵を握る碧洋のハート
引用:フォト蔵
映画の中での架空の宝石で、その価値は計り知れないほどです。
では碧洋のハートとはいったい何なのかをこの章で詳しく
説明します。
・映画の始まりはタイタニック沈没事故から84年後
「タイタニック」の映画の始まりは1912年の事故当時ではなく
その事故から84年たった現代です。
タイタニック号の船内を調査団が捜索しています。
何を探しているのかというと
ブルーダイアモンド通称「碧洋のハート」と呼ばれる
宝石のネックレスです。
調査船は海底のタイタニック号の船室から金庫を丸ごと引き上げます。
しかしその中に目当ての物はなく、代わりに1枚の絵が見つかりました。
それを復元すると、女性のヌードデッサンで胸には碧洋のハートが
描かれていました。
その報道をテレビでみた高齢の女性は調査船のメンバーに
「その女性のモデルは私」と告げ、調査船にやってきます。
その女性こそ、ヒロインのローズなのです。
調査船のメンバーがローズの素性を調べると、
結婚するまではドーソンという性から結婚しカルバートになりましたが
子供を産み旦那を亡くし今は田舎で暮らしているごく普通のおばあちゃんでした。
碧洋のハートの捜索に協力するために孫と調査船に乗り込んだローズは
ヌードデッサンの絵を見ると事故当時のことを静かに語り始めました。
そしてシーンは84年前にさかのぼります。
・婚約者からローズに贈られたもの
なぜ、碧洋のハートをローズが持つことになったのか。
碧洋のハートはローズの婚約者キャルがローズの心を開かせるために贈ったもの
だったのです。
ローズの家は上流階級でしたが、それも形だけで
実際のところ家計はかなり苦しいものでした。
今の暮らしの質を落としたくない保守的な母親が勝手に決めた婚約だったのです。
キャルはローズに歪んだ愛情を向けており、まるで着飾り人形のように扱っていました。
キャルいわく、碧洋のハートの価値はホープダイアモンドより高く
昔の保有者はフランス革命によりその首と共にすべてを失った
ルイ16世とされています。
はてな
※ホープダイアモンド・・・世界で最も有名なブルーのダイアモンド。
ヘンリー・ホープ一族が保有したことからその名前が付けられたが
名前の意味とは裏腹に不幸や絶望の象徴としての意味を持つ。
現在は、スミソニアン博物館に寄贈されている。
キャルはローズへの愛情が全く無いわけではないようでしたが
見栄や高いプライドが露見し、ローズにはあまり好かれていないようでした。
・ローズにとっての碧洋のハート
一般的にいえば、高価なネックレスをもらえば女性は嬉しいですよね。
しかし、ローズはたいして嬉しくなさそうでした。
望まない結婚に好きでもない婚約者から贈られたネックレスなんて
欲しくないですよね。
現代のローズが
「みんなにとっては夢の船、でも私にとっては奴隷船だった」
と話しています。
これは、アメリカに着いてしまえば
地獄の結婚生活が始まるからです。
ローズにとっては、キャルから贈られた碧洋のハートは
婚約者であるキャルや上流階級の社会に縛られる鎖のようで
絶望の象徴だったのではないかと私は思います。
しかしこれは84年前のことであって、現代のローズにはまた違った
意味を持っていたのではないかと思います。
なぜ私がそう思ったのかはこの記事の最後でお話します。
2 ローズは他のヒロインと違う
私が思うに、ローズは他のヒロインとは違うところが多いと思います。
普通、ラブロマンスのヒロインと言えばおしとやかで上品です。
可愛げがあり、か弱くてふんわりとした女の子が多いと思います。
守ってあげたくなるのが王道ヒロインです。
しかし、ローズは私のイメージをぶち壊してくれました。
・綺麗でか弱いだけじゃない強い意志を持つローズ
この映画で強調されているのは、ローズと他の上流階級の女性との違いです。
1910年代の女性は淑女でおしとやかであるべき というのが一般的でした。
とくに上流階級はその固定概念が強く、男性に逆らうことなく
着飾り、美しくあることだけを求められる社会でした。
実際に映画でも、船では毎日のようにお茶会やお食事会ばかりで
その会話も井戸端会議のようなものでした。
特に、自分たちが高潔な人間であると思い込み一般庶民を
見下し、軽蔑する人が多かったようです。
ローズはそんな上流階級の女性たちとは全てが違っていました。
ローズの他のヒロインとの違いをまとめてみました。
・思ったまま行動する
・博識で芸術に興味があった
・大股で走ったり、お酒が強い
これだけでも上流階級のお嬢様とは思えないお転婆っぷりです。
・思ったまま行動する
お茶会やお食事会でも取り繕ったり、媚びを売ったりすることを
ほとんどしていません。
むしろ、仏頂面で全く楽しくなさそうです。
お茶会の席で堂々と葉巻を吸ったり、途中で退席したりと
結構自由奔放にしています。
この時点で守ってあげたくはならないですね。
引用:pinterest
氷山に衝突後、沈んでいくタイタニック号で運よく救命ボートに
乗れたローズですが、ジャックと離れるのが嫌で
救命ボートからタイタニック号に飛び移っています。
こんなことしたのはきっとローズだけだと思います。
落ちれば死んでしまいますから物凄い度胸ですよね。
・博識で芸術に興味があった
ローズは、とても博識でフロイトの研究のことを知っていたり
船を案内してもらった時にはいち早く救命ボートの数が全乗員の
半数しかないことにも気付いていました。
そして、芸術に興味があり特に絵画を集める趣味がありました。
ピカソやモネの絵を好んで飾っており、見る目は確かな物だったようです。
ジャックのデッサンを見た時もその才能を見抜いていました。
ジャックが生きていたら有名な画家になっていたかもしれませんね。
・大股で走ったり、お酒が強い
人生に嫌気が指して船尾まで走っていた時も
かなりの大股でとてもお上品とは言えませんでした。
三等室のパーティーに行った時も、吸いかけの煙草を奪い取って
吸ったり、ビールを一気飲みしたりとお嬢様らしからぬ行動が多かったです。
・個人的なローズの好きなところ
私が「タイタニック」を見てローズの好きなところを3つご紹介
したいと思います。
1 キャルの使用人に中指立てる
2 キャルに唾を吐く
3 自分から誘っちゃう大胆さ
1 キャルの使用人に中指立てる
キャルは、ジャックとローズに監視役として自分の使用人を付けます。
その使用人から逃げるときに中指をローズが立てるのです。
もう上品さのかけらもないですが、ジャックと一緒にいるローズは
年相応の女の子って感じがして可愛らしいです。
2 キャルに唾を吐く
これはジャックが唾の吐き方を教えたのが原因ですが
タイタニック号が沈んでいくパニックの中、ジャックのもとへ行こうと
したローズを引き留めたキャルに向かって唾を吐いたのです。
至近距離で、キャルの顔面めがけて・・・
全然笑えるシーンではなかったのですが
ジャックに影響受けすぎてるローズがで純粋で可愛くて
少し笑っちゃいました。
これ、実は監督とローズ役のケイトが考えたもので
キャル役のビリーは唾を吐かれるまでそのことを知らされていなかったのです。
なのであの時のキャルの反応は素のビリーのリアクションです。
それも含めてこのシーンを見ると面白いです。
3 自分から誘っちゃう大胆さ
実はジャックとローズは倉庫にあった車の中でラブシーンがありました。
なんと誘ったのはローズだったのです。
ローズが運転席に座っていたジャックを後部座席に引っ張って
「私に触れて」と誘います。
ローズは当時17歳。
今の女子高生と同じ年齢です。
私の心の中は
「ローズ、大胆!!」
と大騒ぎでした。
演出がとても刺激的でドキドキしながら見てました。
これは言葉で表現するよりぜひ実際に見てほしいですね。
もしジャックが生きていたら2人は幸せになれたのか
ジャックが事故で亡くならなければ2人はどうなっていたのか。
これは、ファンのなかでも論争が起こっている議題です。
ファンの意見は、
・あんなに愛し合っていたのだからこれからも幸せに暮らしたはず
・ローズがジャックのようなその日暮らしの貧乏に耐えられるわけがない
・短期間で燃え上がった恋はすぐ冷める
・何にも縛られない自由な暮らしを2人でできた
などの声があります。
あなたはどう思いますか?
私は、2人の幸せを願ってやまないですが
きっと、ジャックが生きていてもうまくいかなかったのでは
ないかと思います。
障害が多いからこそ燃え上がった恋でもありますし
お互いに自分の意思をはっきり持っていますから
駆け落ちできても、どこかでぶつかり合いうまくいかなかったかもしれません。
ジャックが死んだからこそローズは変わった
私が思うに、ジャックがローズを守り死んでしまったからこそ
ローズの今後の人生に大きな影響を与えたのではないでしょうか。
「彼は私を救ってくれた。それもあらゆる意味でね」
とローズが語っています。
ジャックは、
毎日を大切に生きる
自分の人生と戦うのは自分
など生き方についての考え方をローズに話していました。
ジャックが最後に残した約束をローズは守りました。
それは、
「絶対に生きることを諦めない。たくさん子供を産んで成長を見守って
暖かいベットの上で死ぬこと」
でした。
ローズは救出された後、ジャックの性であるドーソンと名乗りました。
今までの鎖につながれた上流階級の人生を捨てて
新たな人生を歩み始める決意をしたのです。
実際にローズはその後結婚し、子供を産んで田舎で陶芸をして
その人生の1日1日を大切に暮らしていました。
もう会えないジャックとの約束をただひたすらに守り続けていたのです。
年老いたローズはどこに行くにも写真を持ち歩いていた
事故後のローズは事あるごとに写真を撮っていました。
馬に乗った写真、飛行機に乗った写真・・・
どれも笑顔のローズがそこにいます。
引用:Pinterest
ジャックとの写真が1枚もなかったことから
形に残る思い出を大切にしているように思いますし、
ジャックに今のローズが幸せだと証明しているようにも思いました。
年老いたローズにとっての碧洋のハート
17歳のローズにとって碧洋のハートは絶望の象徴でした。
しかし年老いた101歳のローズにもそうだったのでしょうか。
やっとここで記事の最初につながります。
碧洋のハートを探すために調査船に来たローズでしたが
実はローズ自身が持っていたのです。
事故のことを全て話し終えると
その碧洋のハートをタイタニック号が眠る海へと捨てたのです。
事故から84年経ち、碧洋のハートはジャックが生きてた
唯一の証でもあります。
それと同時に人生を共にしてきた
ローズの心そのものだと私は思います。
その碧洋のハートをジャックが眠る場所へ捨てることにより
自分の心をジャックのそばへ行かせたかったのだと思います。
ローズは死んでしまったの?
碧洋のハートを捨てたローズはとても清々しい顔をしています。
そのあと、ベットの上で眠りについたローズは夢を見ます。
白いドレスを着たローズはタイタニック号で
犠牲になった人達に祝福されながらジャックとキスをします。
引用:Daat, Kestik
ここで映画は終わりなのですがローズが明確に死んだという表現はありません。
観客の解釈に任せる監督の方針なのでしょう。
私は、ローズはジャックとの約束を守り事故のことも語り終え
自分の役割を全て果たしてただのジャックを愛していたローズになって
ジャックのもとへ旅立ったのではないかと思います。
私はこのシーンで嗚咽するほど大号泣していました。
ローズのまとめ
今回の記事では
ローズが他のヒロインとは違う
今と昔とでは碧洋のハートがもつ意味が違う
ことをメインにお話しました。
ジャックが死んでしまったからこそ
ローズのなかで誰にも汚すことのできない美しい思い出
になったのではないでしょうか。
ローズのお転婆で驚く行動力もこの映画の魅力です。
恋人や夫婦でみるとお互いの愛が深まる映画です。
ぜひ大切な人と一緒に見てください。
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